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山椒(さんしょう)薬味の効用について 内藤記念くすり博物館より

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サンショウ(山椒)
サンショウ(山椒)の種子
[気味] 辛、温(熱)
[帰経] 脾・胃・肺・腎
[主治] 胃の働きの弱くなった消化不良や消化不良による胸苦しさ、みぞおちのつかえ、腹の冷え、腹部のガスの停滞、それに伴う腹痛に効果がある。肺を温め、胃を健やかし、腎(じん)陽(よう)を助ける。若芽は魚臭を消す。辛味性健胃薬である。七味唐がらしの一味で胃液の分泌を盛んにする香辛料、蛔虫駆除の働きもある。
「山椒は小粒でもぴりりと辛い」といわれていますが、サンショウは、とても小さな粒なのに食べるとその小さな粒に似合わずピリリと辛いということから転じて、「見かけや体は小さいけれど、気性や才能はなかなかで侮れない」という意味です。
古名をハジカミという。果が熟すると黒い光沢の種子をはじき出す。はじけ実の転訛である。黒色の種子を椒目(しょくもく)といい、気味は苦、寒で、主治は利尿作用があります。
椒目
・胃腸病、胃下垂症、胃拡張症に果皮2gを煎じて服用。山椒昆布か木の芽あえを食べていると回虫の予防になるともいいいます。
・ぬか味噌は、夏場になると腐敗しやすくなるが、サンショウの実(種子と果皮ともに使用)を一握り入れてかきまぜておくと腐敗しにくくなります。
・果皮を除いた種は黒い小さな粒で、ふつうは使われないのですが、地方によっては、目の薬といって「サンショウの実1日3粒3年食えば昼間でも星見える」「毎日4~5粒食べると目まいがなおる」などといわれ、粒はかまないで飲み込むのがよいとされています。
・入浴効果:サンショウには芳香性の強い精油成分が多く、また辛味成分があります。それらの成分を含む葉や果実を使って、浴槽の中に入れて温補効果を高めます。
冷え症、生理不順、寝汗、関節痛、耳なり、膀胱炎、腎虚、胃アトニー、胃痛、腸の中のガス、肩こり、腰痛、打ち身、ひび、あかぎれ、しもやけ、痔など、温めて全身の血行をよくして症状うぃ緩和する。
芳香性の効果は、脳の働きや自律神経の調節をする働きもあります。
芳香辛味性の健胃整腸薬で、利尿、駆風(腸内のガスを除く)、駆虫作用があり、軽い下痢や腸鳴、胃痙攣に効果がある。漢方薬では、大建中湯、烏梅丸、解急蜀椒湯に処方されている。
香辛料として、七味唐辛子によく使われる。
山椒の種子は椒目または蜀目といい、利尿の効がある
山椒はからくうん也むししゃくじゅ 目をあきらかに歯をかたくなす
(山椒は辛く温なり、虫積聚、目を明らかにし、歯を堅くする)
さんせうハすいしゆわうだんしょくむねに つかゆるをちし中をあたゝむ
(山椒は水腫、黄疸、食胸につかえるを治し、中を温める)
さんせうはすハぶきしやくりよくとむる むねはらひえていたむにそよき
(山椒はすわぶき(咳)しゃっくりをよく止める、胸や腹が冷え痛むに良い)
さんせうは気をよくくだすものぞかし むしをもころす身をかろくなす
(山椒は気をよく下すものなり、虫をも殺し、身を軽くなす)
さんせうをとしひさしくもしょくするな のちはかならず気りょくへるもの
(山椒を年久しくも食するな、後は必ず気力が減るもの)
(橋本竹二郎訳『和歌食物本草』)
薬味の効用
薬味には、料埋の味を引き締めて風味を増し、食欲を増進させる効果があります。わが国では、奈良時代から「からみ」や「くさみ」として、ショウガ、ノビル、サンショウ、カラシなどの香辛料が使われてきた歴史があり、そば、うどんといった麺類の薬味にも、さまざまなものが用いられています。 ちなみに、もともと薬味の「薬」と「味」は別々の意味を持っていました。「薬」は読んで字のごとく、くすり、毒消し、滋養などを表わし、「味」には、あじ、旨(うま)み、食欲を起こす、などの意味があります。薬味という言葉は、この二つの文字を合わせることで、調味の妙を表現したものと考えられています。「加薬」という言葉は、「味」を加え「加薬味」ともいいいます。「薬味」という言葉も、役に立つといった意味合いから生まれたとされています。
日本料理に添えられたネギやショウガ、ワサビなどを、私たちは「薬味」を呼んでいます。「薬味」を加えることで、さらにお料理の風味を増したり、食欲を増進させて美味しくいただくことができます。 ところでこの「薬味」、無意識に使っていますが、薬の味と言うからには、何か薬と関係がありそうです。薬の味がするためでしょうか?それとも薬の役割を果たすのでしょうか? もともとは、医学用語として使われていた言葉でした。中国最古(1~2世紀)の薬の書物『神農本草経』によると、食物には五味があり、それぞれに応じた効能があるとされていました。五味とは、酸・苦・甘・辛・鹹(塩味)のことで、酸っぱい、苦い、甘い、辛い、塩っぱいといった5つの味覚から食べ物を分類し、一人ひとりの体質や病態などに応じた取りかたが大切だと考えられていました。そこで、この五味を「薬味」と呼ぶようになり、薬としての品質や成分の特徴が定まりました。次第に、調合薬の各成分、薬剤の種類や薬種のことを「薬味」と言うようになりました。同様に“かやくごはん”の『加薬』という言葉も料理用語として使われていますが、「薬味」と「加薬」どちらも、漢方医学の用語では、調合薬の各成分のことです。食べる人の好き好きで量を加減する『薬味』の語源、食中毒や食あたりから身を守ったり、時々の気分や体調にあわせて調節ができます。 記事:内藤記念くすり博物館より

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