子宝先生です。
卵子と精子が出会って受精卵となるという事はみなさんご存知ですよね。
精子が長い道のりを傷つきながら卵子にたどり着くだけでも奇跡です。そして我先にと精子は先端から酵素を出して卵子の中に入ろうとします。
今日は私の研究テーマを紹介させていただきます。過去10年間の研究です。研究と言っても学会で発表できるほどのものではありません。私が10年間何をやってきたか、現在子宝先生として何をやっているのかについて少しずつ紹介いたします。
糖鎖は体に必要!と言われてもピンとこないと思います。私も聞かれないと答えることはありませんでした。
厳密にいうと、私は糖鎖という栄養素単体についてではなくて、アミノ糖という物質についてです。これはアミノ酸と糖鎖の複合体です。
話は戻って、卵子と精子が出会うって話です。
当たり前なのですが、どうやって出会うのでしょうか?
言い方を変えると出会ってからどうやって相手が人間の精子か、卵子か見分けるのでしょうか?
体外受精では、卵子に精子を振りかけて受精卵を作ります。その時に精子は酵素を出して卵子に入っていくのですが、相手がどうして人間の卵子だと分かるのでしょうか?つまり、人間の卵子にしか精子は入っていかないのです。不思議ではないですか?
※例外があるそうです。きっといろいろな条件が重なるとありえるのでしょうが、実生活ではありえまえん。
卵子の中に入ってから「あっ間違えた!」では困りますよね。
実は、卵子にも精子にもそれぞれ特有の目印がついているのです。この目印が糖鎖なのです。この目印が一致する事で相手が人間だと認識することが出来るのです。顕微授精(ICSI)とは別の話です。
不思議ですね。
卵子に精子を振りかけても受精しないことは良くあります。精子が卵子の中に入ることが出来ないのです。免疫的な原因も考えられますし、精子が弱いという事も考えられます。もしかしたら、お互いに目印不足のために認識が出来ないのかもしれませんね。
こんな研究がされています。
↓
卵子の評価方法について
糖鎖プローブによる卵子評価の開発と生殖医療への応用
Evaluation of egg ability for fertilization by sugar chain molecular probes
糖鎖プローブを用いた細胞表面構造の解析から、卵子の受精能・発生能力の推定方法の開発を試みた。卵子の質は加齢によって低下すると考えられているため、糖鎖プローブを用いた卵子評価方法が確立されれば、生殖医療に大いに貢献できると考えられる。具体的にはマウス卵子を用いた、受精能が消失または低下した卵子を用いて、糖鎖の有無について検討を行い、卵子が糖脂質GM3を含む融合促進構造体(エキソソーム)を放出し、精子の膜融合能を制御していることを発見した。エキソソームを放出できないCD9欠損卵子は精子との融合能力が消失することも明らかになった。本研究での発見は生殖医療の領域に大いに貢献できると考えている。
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/19791179
つまり、糖鎖があるかどうかで卵子の質を検討しようというのです。
糖鎖って減るのですよ!
明確な原因は分かっていません。
減っているのかもしれません。
ではどうしたら糖鎖を取ることが出来るのでしょうか?
口から食べて何とかなるのかどうかわかっていません。
生殖医療に応用が可能な研究結果に続く
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