今の人は
可哀想や
決まった音楽に合わせて
決まった踊りをおどったり
決まった歌を歌ったり
することしかできん
昔の盆踊りは
太鼓のような
楽器はなかった
下駄だけやな
自分の足下から響く下駄の音に
自分の身体を委ねて踊り
自分の言葉で綴った歌を歌ったものだ
楽しかった
一生懸命
一晩中踊ると
下駄は半分くらい
擦り減っとった
手をつないで
輪になって
踊る踊りもあったのな
わざと娘の間に
入ってみたりして
盆踊りは
男女の交じる
場だったんな
『板取の長屋おじいちゃんの言葉』より
別に
これといって
特別なものが
あったわけではなく
自分に
備わっている
機能と
呼応する
自然を感じることで
成り立っていた
まつり
でも
なぜか
内から外へ
特別なものとして
分化していってまって
自分が
居なくなった
自然を
感じようとしなくなった
それが
ふつうになった
夢幻能が
織り成す
舞台
それは
男女が交じる
昔の
盆踊りという
まつりに
似ている
『本blog投稿 鼓舞』参照
まつり
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