先日第61回日本生殖医学会に参加してきましたが、そこでは喫煙による妊孕性(にんようせい)についての発表がありました。
先に、以前書いた喫煙と不妊についての記事より
1 不妊症の13%は、喫煙が原因
2 喫煙はあきらかに生殖機能を悪化させ、女性の閉経が1~4年早くなる
3 喫煙者の男性の精液所見は22%低下し、タバコの本数に比例する
4 喫煙は、流産と子宮外妊娠のリスクを増加する
5 喫煙による胎児(受精卵)奇形率の増加が一因となる
6 喫煙者は体外受精で妊娠するには、非喫煙者の2倍の回数を要する
7 受動喫煙が多い方は喫煙者と同等になる
https://www.nozaki-kanpou.com/blog/archives/7504
喫煙は女性に対しても男性に対しても不妊の原因になるのです。
そして、お腹の赤ちゃんにも影響するんです。
喫煙が妊娠に対してだめかもしれない。。。って気付くのって実は妊娠を意識してからですよね。
でもそれでは遅いんです。
【喫煙が卵巣機能に及ぼす影響】
池下レディースクリニック吉祥寺
生殖補助医療において、AMH(Anti-Mulleriam Hormone)は卵巣予備能を評価するのに有用な指標となっている。喫煙をすると閉経年齢が優位に低下するという報告があるが、喫煙がAMH値に及ぼす影響を検討した報告は少ない。
AMHとは卵巣予備能といって、将来の妊娠力の指標として現在しようだれている血液検査項目です。
AMHが低いと妊娠力が低いという判断になるのですが、喫煙者と非喫煙者にてAMHそのものに差があるかどうかを調べた研究です。
その規模は1000人以上の女性を対象としています。
そして、今回わかったことは、喫煙者と非喫煙者ではAMHに優位な差が出ているということ。
特に30才から34才のAMHの平均値は非喫煙者が4.49(ほぼ基準値)であるのに対して喫煙者のAMH平均値は2.86(35歳から39才の平均値)でした。
まだ結婚していないから。
まだ妊活はしないから。
って言いながら、喫煙を見直さないとこの瞬間も卵巣機能はどんどん落ちているってことです。