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原因 不妊治療

甲状腺機能低下症の方の妊娠・出産2

更新日:

30歳を手前に移植をする予定だが、それまでにチラージンを止めたという相談でした。甲状腺疾患のために不妊という方は多いですね。過去に10代の時に甲状腺を切除したために無排卵だがどうしても子どもが欲しいという相談もあります(また紹介しますね)。
チラージンの服用中ということは、甲状腺ホルモンが必要ってことです。脳からの命令が来ていても甲状腺ホルモンの分泌が無いから甲状腺ホルモン(チラージン)を服用しているのです。

命令があるのに何故甲状腺ホルモンが作られないのでしょうか?

甲状腺ホルモンに異常がある時以下の抗体数値が上がることがあります

抗サイログロブリン抗体
TgAb又はTGHA⇒甲状腺にあるサイログロブリンという蛋白に対する自己抗体です。
橋本病やバセドウ病では、この自己抗体が高く検出されます。

抗甲状腺ペルオキシターゼ抗体=抗マイクロゾーム抗体(MCHA)
TPOAb又はMCHA⇒甲状腺ペルオキシターゼに対する自己抗体です。橋本病やバセドウ病では、この自己抗体が高く検出されます。

抗体についての考えかた
例えば関節リウマチの検査数値である抗核抗体というものがあります。これは不育症の診断の際に出てくる
抗体の1つなのですが、抗核抗体値が高いとステロイドを使って抗体値を下げようとします。もちろん抗体値を下げれば症状は緩和します。では何故、抗核抗体が高くなるのでしょうか。抗核抗体とはなんなのか。読んで字のごとく、核にたいして反応してしまう免疫です。これを免疫異常と言う事があるかもしれません。自己免疫疾患と言うことがあるかもしれません。なぜ異常が起こるのか。それはご自身の核をご自身の免疫が攻撃してしまうからなのです。なぜ自分自身の遺伝情報が入っている核を攻撃するのでしょうか?
免疫が異常を起こしているのではなく、核を異物として認識してしまっていたらどうでしょうか。なぜ異物と認識してしまうのでしょうか。それは核が汚れているからです。
抗精子抗体という検査があります。これは精子に対して女性の免疫が働くかどうかという検査なのですが、女性の免疫が働いてしまっていると精子と卵子が出会う事ができなくなってしまいます。なぜ精子に対して女性の免疫が働いてしまうのでしょうか?それは精子が汚れているからです。
これは全てではありません。アレルギー症状があればいつも免疫が活発に反応している状態ですので精子を異物認識することは十分に考えられます。

つまり、甲状腺に抗体が反応してしまっているのは甲状腺という臓器が汚れているからという考え方です。チラージンの服用を止めることは出来ますが、止めてしまったらTSHが上がり、甲状腺ホルモンの分泌ができなくなってしまいます。つまり、妊娠したとしても流産の原因になったり、赤ちゃんが育たない原因になるのです。

どのように今回チラージンの服用をやめ、妊娠にいたったか。どのように妊娠中を過ごしたかを紹介いたします。

もちろん甲状腺のクリーニングと脳からの命令に対する感受性の向上を目的とします。

そして定期的な血液検査を観察しながらチラージンの服用量を減らしていくのです。

2月 TSH 6.6
チラージン服用開始
6月 TSH 3.4
カウンセリング後処方スタート チラージンを2ヶ月かけて服用量0に。
8月 TSH 3.2
TSHが安定したため移植
9月 妊娠反応陽性
チラージン服用量0。
11月 TSH2.88
2月 TSH2.62
4月 TSH4.9 妊娠37周

4月の数値は正常範囲なのですが、妊婦さんとしては高いという判断をされ管理出産という選択をしなくてはいけませんでした。しかし、助産院での出産を決意し無事に経腟分娩にて出産されました。

赤ちゃん大きくなったかな~

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