なんでも自民党は子ども多い世帯ほど所得税が軽減される仕組みを話し合っているようです。
子宝先生は、経済のために子どもを望む夫婦はいないと思っております。
実際に経済活動を応援するために、将来私達大人を養ってくれるための子どもを増やしたいからというご夫婦はいません。
しかし、政治家はこんな話し合いをしております。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170219-00000014-mai-pol
自民党の有志議員が近く、子どもの多い世帯ほど所得税が軽減される「N分N乗(世帯課税)方式」の導入に向けた勉強会をスタートさせることが分かった。少子化に歯止めをかける所得税改革と位置付け、党税制調査会での本格的な議論につなげる考えだ。
なんでこんな話が出てきたかというと・・・
少子化に歯止めをかけるためだそうです。
世帯別で計算してみました
世帯所得が1000万円のとき、
◯単身世帯
1000万円の1分の1 → 課税所得1000万円
1000万円の税率33% → 330万円
330万円 ー 153.6万円(下図の控除額参照) → 所得税 176.4万円
◯夫婦2人世帯
1000万円の2分の1 → 課税所得500万円
500万円の税率20% → 100万円
100万円−42万7500円(下図の控除額参照) → 所得税 56万2500円×2人 =112.5万円
◯夫婦2人子ども1人世帯
1000万円の3分の1 → 課税所得333万円
333万円の税率20% → 66.6万円
66.6万円−42万7500円(下図の控除額参照) →所得税 23.85万円×3人=71.55万円
◯子ども2人の4人世帯
1000万円の4分の1 → 課税所得250万円
250万円の税率10% → 25万円
25万円−9万7500円(下図の控除額参照) → 所得税 15.3万円×4人=61.2万円
所得税に対する控除を考えると税率が変わり子ども2人いるか1人かでは所得税は大きく変わりません。子どもがいないと控除が無く、N分N乗による課税所得の変化がないですね。つまり、子どもがいるかいないかでこれだけ課税所得に差がでるというお話です。
1人世帯の所得税額 176.4万円
子どもがいない夫婦 の所得税額 112.5万円
子ども1人家族3人 の所得税額 71.55万円
子ども2人家族4人 の所得税額 61.2万円
となるのです。
この所得1000万円という数字よりも、不妊治療の助成金はご夫婦の所得(※)の合計額が、730万円未満である方を対象としているので730万円で計算した数字を出さないと参考にもなりません。誰を対象とした記事でしょうか!!!
※扶養などの控除は省略
※実際は、市県民税も関係ありますが 、市県民税は全所得10%均一です
※給与所得控除 という強力な控除を考慮してないので、それを加味するかどうかでまた変わります
※所得税率は以下を参考に
※税率の計算の答え合わせは私の顧問税理士の浅井先生にお願いしました。
所得税に対する控除を考えると税率が変わり子ども2人いるか1人かでは所得税は大きく変わりません。子どもがいないと控除が無く、N分N乗による課税所得の変化がないですね。つまり、子どもがいるかいないかでこれだけ課税所得に差がでるというお話です。決して税金が安くなることが悪いって話ではないです。これが少子化対策のための手段というのが気に入らないのです。
もう一度申し上げます。
お金のために子どもを望む夫婦はいません。
子どもの人数とお金を計算することをやめてください。
尊い想いと、経済活動を同列で話をしないでください。