こんな話題によくなります。
患者さんからは
人工授精の時に夫婦生活をした方が良いですか。。。?
薬剤師さんからは
セックスのタイミングの指導はどうしたら良いですか?
という質問です。
子宝先生の3・5・3の法則を知っていると指導が出来ますよ!
精子の受精可能時間、卵子の受精可能時間、排卵予定日の予測の仕方について
妊娠しやすいタイミングのとり方

医療機関でのタイミング療法は排卵しそうなタイミングを指導してもらうというものです。そして皆さん、そのタイミングを目指します。
しかし私は医学的ではなく排卵する日があると思っています。
「安全日はいつですか?」と考えてみてください。ピルを飲んでいても、コンドームをつけていても妊娠することはあります。排卵日ではないから大丈夫ということもないし、生理中でも妊娠することはあります。つまり100パーセント妊娠しない日なんてないのです。
子宝先生が赤ちゃんを望むカップルにアドバイスをするなら「タイミング療法のタイミング以外でも排卵しちゃうようなSEXしたら良いのに」ということです。
医学的なタイミングだけ頑張るのではなく、本能的に楽しむことを求めるとよいというお話です。
という前提の上で医療としてのお話を以下紹介します。
以下の方が対象となります。
②卵管閉塞が無い。卵管が詰まっていると体内で卵子と精子が出会えない不妊となり、FT(卵管形成術)を受けるか、体外受精となります。
③自力で排卵している。排卵障害がある方は、排卵するためにクロミッドなどを使用することがあります。
☆年齢を重ねるごとに排卵するタイミングがずれる☆
そして知ってい頂きたいことは、排卵日きっちり(基礎体温通り)に排卵できるのは20歳代ぐらいまでです。
この時の排卵日とは体温上昇した瞬間に排卵できるという意味です。
不妊などで悩まれている方の多くは、30歳代を超えておられる方が多いのでこの知識は重要です。
排卵日とは基礎体温表で高温期に入る前でガクッと下がっているところとなっていますが、多くの方はそれから3日ほどかけて高温期0.3℃以上の体温へ上がっていきますが、上がっているどこかで排卵しているケースがほとんどです。
この傾向は年齢が上がるごとに多くなってくるようです。
精子の受精可能時間
次に受精可能な時間についてです。
精子が1週間近く生きているということで、それを基準に考えられている方ももしかしたらおられるかもしれませんが、実際の受精可能時間は射精後36時間から3日間と言われていました(2010年頃)。現在は5時間後から36時間後という意見もあります。体調によって、年齢によっても精子の受精可能時間は異なるのです。

The sperm flight floats to the purpose.
また注意することは、射精する前でも、禁欲期間が3日以上の方は精子自体が老廃物に変わってきているので、すべてに受精能力が備わった状態があるわけではありません。
量が少ないからと言って、禁欲期間を長くすると、精子の質自体が悪くなるので気を付けてください。
卵子の受精可能時間
卵子の受精可能時間は排卵後6から8時間までと言われています。精子と同様に体調や年齢によっても変わってきます。
また女性の場合は生まれてからずっと同じ卵子を蓄えていますので、年齢が大きく卵子の質に関わってきます。
受精のしやすさ、着床のしやすさなどは年齢とともに下がってくると考えて下さい。
これらのことから受精するために、精子の受精可能時間と卵子の受精可能時間が重なる必要があるのです。
ここで排卵のタイミングがずれることがあるということは、どれほどタイミングを計っても一回のタイミングで受精することの難しさが分かるかと思います。
仲良し度という考え方>
仲良し度という言葉は、以前英ウェメンズクリニックへ研修へ行った時に、現在院長をされている苔口先生から教えていただいたことです。
月に4回以上の夫婦生活を取っている方は妊娠をしやすいということです。
これはタイミングにかかわらず、体外受精なども含めての結果のようです。考えられる要因として、受精卵と言えども女性の体にとっては異物です。子宮にはこれを受け入れる能力があるのですが、夫婦生活を多くとることにより、この能力が上がるのではないかということでした。
またホルモンのバランスもよくなり、子宮も動くので血流もよくなっていきます。
色々な要因が重なりこのような結果となっているようです。
生理期間中はセックスしていけないの?
知っている方も多いとは思いますが、タイミングを生理期間中には取らないようにしてください。と言われたことがあるかもしれません。生理期間中もしたいと思ったらセックスしたら良いんです。したくなかったらしなければ良いだけです。ポイントは子作りじゃなくて楽しめるかどうかです。
排卵予定日をあらかじめ知っておこう
タイミングの取り方で大切なのは、普段から夫婦生活がある事です。
いきなり今日と言われても困りますよね。
くすりを使って人工的に排卵させる場合でも、排卵を誘発させる薬を入れてから、すぐに排卵するわけではなく36時間以内のどこかで排卵するとか、遅い方では2日ほど遅れる方もおられます。
だいたいの自分の排卵するであろう時期を知っておくことが大事です。
基礎体温表を見ていると、生理周期がどれくらいかわかると思います。
黄体機能不全などの問題がない限り、大体高温期が12日から16日と決まっています。
排卵までの期間が皆さん異なるので、低温期の期間は人によって異なります。
自分の高温期のいつもの時間から逆算して排卵日の大体のタイミングを計算しましょう。
排卵チェックは奥様にとってもご主人にとってもストレスになるケースもあります。
夫婦生活自体が嫌にならないように注意してください。
子宝先生の3―5―3という考え方

❶ 30日周期の方の排卵はいつ頃でしょうか?
先ほど書きましたが高温期は12日から16日が理想です。
一般的には排卵してから生理がくるまでに14日です。
つまり前後2日間を誤差として14日プラスマイナス2日が高温期の日数の理想なのです。
理想の高温期な場合、30日周期の方ですと
30−14=16日 ±2日 ・・・ 14日目から18日目が排卵日となります。
月経周期がわかっていましたら、排卵は5日間まで予想できます。

11日目から18日目の8日間と予想できます。
通院していたら3日間まで予想できますが、必ず通院できるワケではないのでその時はこの法則を参考にしてください。
さてここまででなぜタイミングをよく考える必要があるのかや基本的な知識について説明をしてきましたが、実際にどのようにするのがいいのかお勧めの方法をご紹介いたします。
私は3-5-3というタイミングの取り方と説明しています。
この数字の意味はまず、先ほどの計算方法で排卵日の大体の予測をします。
その排卵日を中心に5日間の期間を取ります。
その5日間の前後に3日間の期間を取ります。
合計11日間の間でしっかりとタイミングを取っていきましょう。
っっと!!!!
長い文章を書きましたが
本当は 気持ち良いセックスを楽しむ事が大切です!!!
子作りをやめてセックスを楽しむ事が一番大切です。